家屋調査

工事振動等による近隣トラブル対策は万全でしょうか

 昔に比べると振動などの環境をめぐる状況は大きく変化し、工法や建設機械の開発により振動対策は著しく発達していますが、最近でも工事振動に絡む苦情は依然として多く、工事前からの損傷(ひび割れ・亀裂等)であるのか、工事の影響による損傷であるのか、第三者による判断が無いとトラブルになるケースが多く見受けられます。
 そのような近隣トラブルを防止するためには、工事施工前に近隣家屋等の現況調査を実施することによって、工事による影響が建物等にあったか否かを判断することができ、近隣トラブル防止の対策になります。
 一般的に工事着工前に行う調査が事前調査、工事完了後に行う調査が事後調査と呼ばれています。

事前調査時

事後調査時

※工事期間中に事前時と比較して拡大が見受けられる場合には、工事による影響があった可能性があります。もちろん工事以外での要因の有無の確認は必要です。


工事関係者の方々へ

 近年の低振動工法や低振動型機械であれば、工事による周辺家屋等への影響は低いと言えますが、工事近隣の地盤の性質や建物自体の経過年数や強度により、その可能性は無いとはいえません。また、工事自体の影響ではなく、工事車両の振動により影響を受ける場合もあります。
 特にRC造の住宅やマンション、ビルといった大型の建築物を解体する場合や杭の引き抜き工事など周囲に対して大きな振動を発生させる可能性のある工事、鋼矢板引き抜き等で周辺地盤に影響のでるおそれのある工事など工事施工前の事前調査をお勧め致します。

 

家屋調査の内容

工事に近接する家屋の現在の状態を写真撮影・図面作成により調査を行います。
(1)家屋の全景写真
(2)家屋外部(基礎、外壁等)の損傷状況
(3)外構(土間、塀等)の損傷状況
(4)家屋内部(床、内壁、天井)の損傷状況
(5)建具の建付け状況
(6)柱、床などの傾斜
(7)屋根の状況

主な損傷の種類
 ・亀裂、隙間、剥がれ、浮き、破損、シミ跡、きしみ、
  建具開閉不良、建具隙間など